気がつけば9月ももう終わり...
8月に頑張ろうと思った矢先に、すっかり書けないまま今を迎える
ナンテコッタイ/(^o^)\
気を取り直してさくさく書く
1.著作物の公衆への伝達利用と権利制限
弁護士 三山裕三先生の、過去に開催された著作権研究会の講演録。
条文の文言に沿いながら各用語の定義もしっかりと、という私好みのスタイル。
内容は、無形利用の中の、上演権から口述権(22~24条)についてのお話です。
有形利用と無形利用について条文の要件がなぜ違うのか、とか基本的ながらも大切な部分に言及されてたり、色々と発見があります。
各ケースの検討で紹介されている社保庁LAN事件なんかは、実際に相談されることもありそうなケースです。
「自社内でどこまでなら●●のコピー配布していいですか?」とかとか。
一読しておくと役に立つと思いますよ~
2.国内ニュース 判決文が公表された著作権事件
6月23日から7月23日までに判決文が公表された事件が紹介されています。
ちらほら見かける発信者情報開示請求事件、3件ともAVの無断配信事件です。
コピライト自体マジメな雑誌で、文章も「被告は、インターネット接続プロバイダ事業等を行う電気通信事業者である~」みたいな固い感じなのに、急に
こんな成人向け映像作品のタイトルが出てくると笑っちゃうじゃないですか。
おかげで危うく
「法律系雑誌を読んでニヤニヤ笑うリーガルオタク」
の烙印を押されるところでしたが、映像作品のタイトル及び内容を詳細に説明することで事なきを…得れたのかな・・・
3.コピライトビギナーVol.6 実用品の著作物(応用美術)
「著作物性が認められにくい類型の総決算」とあるとおり、今までを考えるとかなりハイボリュームの3.5ページ。
応用美術というのは要するに美術を日用品に応用したもののことで、典型例としてはカッコイイ家具とかTシャツのデザインとか、です。
固まっていない分野ながら、現状最も妥当なボーダーライン(著作物にあたるかどうか)は何かというのが提示されています。
あまり業務柄多用する分野ではないので最小限を抑えておきたい私は、とりあえず掲載されているこれだけ抑えておこうという省エネ思考です笑
本題とは無関係ながら、論文式試験を見据えている身としての感想。
筆者の小坂先生の文章なんですが、序論から問題(論点)提起の流れがめちゃくちゃ綺麗です。
ふんふん
なるほどそういうことだよね
あれ?でもここが引っかかるような…
ああ、次で解説されてる
という、とっても自然な流れで話が展開されているので凄く読みやすいのです。
「一読して明快な、読み手に読み返しをさせないような文章を作れ」
というのは大抵の文書作成本で書かれているポイントですが、こういう文章のことを言うんだろうなあと毎回感嘆しながら読んでます。
企業法務系の人以外は手に取る機会が限られると思いますが、機会がありましたら是非読んでみてくださいませ。