昔書いた副業記事の更新版。法務しかやったことないけど副業やってみたい、将来的にできるようになりたい、という人向けの記事です。
私の昔の記事を要約すると、法務パーソンはリーガル的な業務以外で副業をすべきという話でした。
- 法務業務以外の副業でビジネスセンスが向上して市場価値も上がる
- 法務パーソンは法務業務以外をこなすことも可能である
- リーガル業務は非弁が怖いから避けるべき
といった点が主な理由です。
昔の自分に対してだから厳しめに言うと、悪いことは書いてないけど考えが浅いなと。あと文章が長い。
非弁が怖いの点は間違いないのですが、その他が浅い。市場価値を上げたければ本業に集中して結果を出す方が早い(副業の評価はおまけ程度)ですし、法務をやって養ったスキルは他の仕事へのポータビリティ低め。
日が経ち経験を積んで考えが大きく変わりました。今回は本業である法務を軸にした副業テーマにしました。
「本業ベースの副業」を推す理由
副業を始める最大の目的は収入の最大化、さらにスケベな表現をすると「楽をして稼ぐこと」なのが通常です。にもかかわらず、本業と別の業務で時間を切り売りして小銭を稼いぐのはもったいないなと。
(法務以外にジョブチェンしたい人は別ですが、それにしても遠回り)
年収=本業収入+副業収入、です。年収増やしたいなら両方上げるのが一番手っ取り早い手段なので、副業は本業とシナジーがあるものを選ぶべき。
また、ありきたりな表現ですが、「人に価値を感じてもらえるもの」でないとお金は稼げません。元手のないサラリーマンにとって他人に価値を感じさせる最大の資産は「本業で自分が苦労をして得た知見」です。
本業に真剣に向き合っている方なら様々な苦労をしてらっしゃることかと思います。同じような悩みや解決策を求めている方に自分の知見や経験を提供すると高い価値が提供できます。
参考書籍はこちら。副業/転職を考えている方はぜひご一読を。
法務業務で副業できるのか
法務業務で副業するなら、きつい競争(特に弁護士)と非弁にまきこまれないのがマストです。いやいやそんなスクリーニングしたら何も残らないじゃない、と思えますがあるんです。
記事内でツイートが引用されてますが、今流行りの個人データ関係はアツいですね。大きな組織で個人データの流通・管理体制を整えたマネージャーさんのニーズは相当高いと想定されます
リーガルテック導入支援なんてのも十分考えられるところ。単にテックを導入しますだけでなく、組織の問題解決も併せてやりますだとやはり高価値。
共通しているのは一度企業内など組織に属した経験があると提供価値が上がることです。
弁護士とのレッドオーシャンに巻き込まれず、非弁のリスクがない仕事も探せばあるのだなと。会社の形態に応じたサービスが提供できる(経験した業種や会社規模の幅が広い)人は強いなあと感じます。よし転職...ゲホゲホ
副業を見据えるなら今何をすべきか
上記で挙げた業務全て、スタッフとして仕事に従事し続けていると知見が溜まりにくいものばかり。法務スタッフとして一通りの仕事ができるようになったのであれば、一段上げてマネージャークラスの知見と視点を得られるように動くべきですね。
何にせよ、人の悩みを見つけて、その悩みを解決してあげないとお金は稼げません。上記で挙げたものに限る必要はないので
①世の中はどんなリーガルマターに頭を悩ませているのか
②悩みの解決に自分の法務的な知見をどう繋げるのか
③自分のサービスは競争が激しかったり非弁にひっかかったりしないか
を考えながら法務の本業に集中するのが、副業で年収を最大化させる最短距離だと考えられます。
「副業副業って言いながら結論は『結局本業がんばれ』かよ」と憤られるかもしれませんが、楽してウハウハできるようなものありませんって。
ユーチューバーとかブロガーを見て「楽して稼いでやがるなあ」と勘違いしてる人にありがちです。記事一つ書くのもほんとに大変だし、続けるとなるともっと大変なことが分かってない。
ちょっとでも副業が気になっている方は、まずブログとツイッターで知見発信とか良いと思います。これだけでも十分大変だったりするのですが、ブログとツイッターが続かない人に副業は無理です。